経営者が本音を話せる相手を持つべき理由|失敗を淡々と語れる人はかっこいい

株式会社resolves代表の笹島です。

今回は、経営者の孤独と、本音を話せる相手がいることの大切さについて書いていきます。きっかけは先日、ある先輩経営者の家に薪ストーブの薪を運ぶ手伝いに行ったときの出来事でした。

経営者は基本的に孤独だ

孤独な経営者のイメージ

経営者は孤独です。これは綺麗事ではなくて、構造上そうなっています。

社員の前で不安な顔はできません。「会社大丈夫かな」なんて口が裂けても言えない。家族にも心配をかけたくないから「順調だよ」と言います。友人に話しても、経営をしていない人には伝わらないことが多い。

弱音を吐きたい瞬間はいくらでもあります。でも、吐ける相手がいません。

取引先に不安を与えたくない。社員のモチベーションを下げたくない。だから「大丈夫」と言い続けます。何があっても。

苦悩を隠し続けることの代償

苦悩を隠す経営者

経営者は苦悩を隠すのが上手です。上手にならざるを得ない。

でも、隠し続けていると自分でも気づかないうちに消耗していきます。判断が雑になる。些細なことでイライラする。人の話が頭に入ってこない。

僕自身、創業直後の融資準備で半年間追い込まれていた時期がありました。あのときは完全にキャパオーバーだったのに、周りには「順調です」と言い続けていた。結果、コア業務は止まり、仲間との関係にもヒビが入りました。

苦悩を隠すことで自分を守っているつもりが、実は自分を追い詰めている。これは経営者あるあるだと思います。

経営者同士でも、最初から本音は出ない

経営者同士の表面的な会話

経営者同士で集まっても、最初から本音で話せるわけではありません。

まだ距離感がある段階では、当たり障りのない話になります。最近の事業の調子とか、業界の動向とか。悪い話は出てこない。みんな表面上はうまくいっている体で話します。

それは別に悪いことではなくて、当然のことです。信頼関係ができていない相手に、自分の弱みをさらけ出す人はいません。

本音を出すには、それなりの時間と、それなりの関係が必要です。

本当に仲良くなると、話の質が変わる

薪を運びながら本音で話す経営者たち

先日、とある先輩経営者の家に、薪ストーブの薪を運ぶ手伝いに行きました。

何年も顔を合わせている人ではなく、まだ2回程しか喋ったこともないような間柄です。とはいえ経営者同士なので、薪を運びながら自然と仕事の話になりました。

「社員が一斉に辞めた時期があった」
「過去最高額の給与を出していても人が離れた」
「取引先のミスにイライラして冷たくしてしまった」。
普通なら隠しておきたいような話が、その人の口から自然と出てきます。

それは自慢でもなく、愚痴でもない。ただ事実として、こういうことがあった、という共有です。

先輩の失敗談が、心に刺さった

先輩経営者の失敗談に心を打たれる

その日、一番印象に残ったのは、先輩が自分の過去の失敗を淡々と話していた姿でした。

「そのときは無意識のうちに金さえ払えばって思ってたんだろうな」

感情的になるわけでもなく、自虐するわけでもなく、ただ事実として語ってくれました。もう完全に過去の失敗を消化しきっている人の話し方でした。

その淡々とした語り口が、清々しかった。そしてかっこよかった。

失敗を淡々と話せる経営者がかっこいい理由

失敗を隠す人と淡々と語れる経営者の対比

失敗を隠す経営者は多いです。当然です。失敗は恥ずかしいし、信用に関わることもある。

でも、隠し続ける人と、淡々と話せる人では、周りからの見え方がまったく違います。

隠し続ける人は、どこか余裕がない。たどたどしい感じが伝わってきます。一方、淡々と話せる人は、もうその経験を乗り越えている。だから無駄な力みがない。

失敗を語れるということは、その失敗を受け入れて、次に進んでいる証拠です。それができる人は、単純にかっこいい。器が大きいとか、強いとか、総じて「かっこいい」。

失敗を語れるようになるには、まず経験を消化する時間がいる

経験を消化する時間の経過

失敗を語れるようになるには、時間がかかります。

起きた直後は無理です。悔しい、恥ずかしい、情けない。そんな感情が渦巻いている状態で、冷静に話せるわけがない。

でも、時間が経って、ある程度の距離が取れるようになると、少しずつ「あれはこういうことだったな」と整理できるようになります。感情が事実に変わっていく。

その過程を経て初めて、人に話せるようになる。淡々と語れるようになる。

だから、今まさに苦しい最中にいる経営者に「失敗を話したほうがいい」とは言いませんし、無理に話す必要はない。ただ、いつか話せるようになったとき、その経験は確実に自分、そして誰かの支えになります。

自分も「あのときは最悪だった」と淡々と話せるようになった

失敗を乗り越えた経営者

先日書いた創業融資の記事は、まさに自分の失敗を言葉にしたものでした。

▶ 関連記事:創業融資で半年間メンタルが壊れた話|準備地獄とプレッシャーのリアル

書いている時点では、正直まだ生々しい部分もありました。でも、書き終えてみると、あの半年間を事実として受け止められている自分がいました。

あの先輩のように、「あのときはどうかしてた」と淡々と話せるようになった。それは時間が解決してくれた部分もあるし、本音を話せる相手がいたからこそ消化できた部分もあります。

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